住まいの中の自然

小玉祐一郎先生著の住まいの中の自然を読みました。

文中より
「冷暖房設備を駆使して得られる快適さの質と、
 建築的な手法によって得られる快適さの質とは異なるものだと多くの人が気づきはじめた」
「暖冷房設備に頼らず、自然のエネルギーをあまり加工しないで利用する技法ほど、
 素朴だけれど奥の深い「太陽の味覚」を引き出せるような気がします
 良い材料をなるべくそのままに・・・料理の極意と共通するところもありそうです」

温度や湿度では計れない快適感。
余り手を加えず、自然のままの状態を大切にすることで
五感で涼しさや暖かさを感じることができる。
実際に緑のカーテンも、同じ室温でも感じる涼しさが違ってきます。
小さい頃の食事の内容によって舌の感覚も変わるように
どのような住環境で育つかによっても、快適感も変わってくるのかもしれません。

「地球環境問題はあらためて、住まい手の参加の重要性を認識させるきっかけになりました」
「内の環境をよくしようとすれば、まず外の環境をよくする事が重要なのだという認識」
「自然への無関心に対する警告は多くの分野でされるようになりましたが、
 そのいずれもが住まいに関係あるといってもよいでしょう」

住まい手が住環境についてもっと学ばなければならない。
特に冷暖房設備に頼った生活をしている方の多い都会では
小中学校で住環境教育について学ぶべきですね。

「住まいの中の自然で目指したのは、自然に開かれた家
 内と外のレスポンスな関係を築き、太陽や風といった自然のポテンシャルを享受する住宅」
「住まいとしての建物に望まれるのは、
 自然との接触が常に保たれていて自然の息吹が感じられるような機能です」

こんな生活スタイルがこれから望まれるのでしょう。

雨のポテンシャル・雨の息吹も適度に感じてもらえると良いですね。

土曜住宅学校 中村好文先生

先週の土曜日からスタートした土曜住宅学校
会場は自由学園明日館講堂です。講堂といっても教会の礼拝堂を思わせる雰囲気。
100名以上の参加人数だったようです。

今回のお話のメインは 「Lemm Hut」
以前から考えていた住まいを実験住宅として建築。
ご自身や事務所のみなさんでお使いになっているとのこと。

「Lemm Hut」は線や管に頼らないスタイルの住まい。
線や管を断ち切ることで得られる価値や文化があるとのこと。
  *線や管とは上下水道・電気・ガス・電話などライフライン全般

雨水利用・ソーラーパネル・風力発電・七輪キッチン・五右衛門風呂etc
線や管を断ち切ることで新たな生活スタイル・建築スタイルが生まれます。

屋根も雨を集める集水面と考えると働く形状という視点から片流れに。

地下に溜めた雨水は「LEMM HUT」に行くたびに必要量だけ高架受水槽に手押しポンプで揚水。
別棟で五右衛門風呂棟も作り、雨水を沸かしたお風呂に入浴されているとのこと。

食べること・寝ることなど基本的な生活に対して様々な工夫が感じられる住まいでした。

便利さ故に本来必要だったつながりやかかわりまで断ち切ってしまった現代社会。
これからは必要だったつながりやかかわりをデザインしなおす必要があります。
線や管を断ち切ることで本来の自然とのつながり・かかわりがよみがえるようです。
私も一度、体感してみたいですね。

最後は伊礼校長先生と中村先生のやりとり。
受講生から事前にもらった質問を投げかけるなど、一体感のある充実した内容でした。

次回は10月18日 国際文化会館 で開催されます。

土曜住宅学校

2008 土曜住宅学校開校

いよいよ今週末より土曜住宅学校が始まります。

事務局の中村さんがわざわざ遠方より弊社にいただいたこともあり
協賛させていただくこととしました。
 *協賛企業には聴講券がいただけるという特典つき

もちろん私は4回とも参加する予定です。
このような場でどのような学びがあるのか、
また新たな出会いがあるのか。

今からとても楽しみです。

1回目の講師は中村好文先生。
社内のホワイトボードをみると行き先が「レミングハウス」となっているので
最近、つながりが出来つつあるのかもしれません。

伊礼校長の話によると、Lemm Hut(小諸)を中心にした話になるとか。
自然との関わりつながりと大切にしているようなので、今からとても楽しみです。
雨の話なども出てくるとうれしいですね。

今回は私を含め2名で参加します。
弊社社員のお嬢様が大学で建築を学ばれているとのことで
既に申込をされているとの話も聴いています。

なお放課後には懇親会も予定されているとか。

毎回このブログでもその様子をお知らせしたいと思います。

1週間以上前に行って来たんですが・・・

UPが遅くなってしまいました。
お誘いをいただいた鶴見の物件を見学してきました。
N設計室永田先生の設計、施工は富士ソーラーハウスさんです。道路から見上げたところ。手前は土留めを兼ねたカーポートになっています。この引き戸を開けると玄関アプローチへ。
引き戸が手づくりのステンレス金物で止められています。
*どうしてもこうしたところに目がいってしまいます。階段を上がったところに二つの玄関があります。玄関から下を見たところ。庭から見たところ。落ち着いた外観です。
下屋の上に月見櫓?が乗っています。
実際に上がってみましたが、下屋の上ということもあり、
柵がなくともあまり不安感はありません。
但し飲み過ぎは注意ですね。135度の軒といコーナー部分も集水器でうまく納めていただいています。
室内からの庭をみたところ。1Fの和室。窓を開けたときの開放感の違いがこの写真でわかりますか?

隣地に出来た建売住宅3階建てと比較するとだいぶ背丈が抑えられた住まいですが、
気持ちの良さが断然違いますね。

お忙しいところありがとうございました。

OZONEに行って来ました

夕方の予定までに時間があり
久しぶりに新宿のOZONEに行って来ました。

お父さんは建築家!知り合いの建築家の方も出展されていました。
それぞれ家族同士のつながりや関わりを大切に考えられています。
私も引っ越しをして1年。
住環境によって家族の関わり方もだいぶ変わってくるように感じています。

300chairs椅子だけで300脚が展示されています。
昨年行われた「かわいいプロジェクト」と同じ会場が椅子で埋められています。
自宅で愛用している sansa も展示されていました。
小泉誠さんの作品もいいですが、宮崎椅子製作所さんの作品もとても良かったです。
またビー玉の入った回転する椅子というのが結構気に入りました。

もう1カ所、新規オープンした建材関連メーカーの店にも行きましたが、
期待したほどでもなく、カタログももらわずに帰ってきました。

秋には弊社も少しだけ関わっている展示会がOZONEで開催予定。
お楽しみに。

MOKURIN

日曜日、名古屋高島屋の「オークビレッジ展」に行ってきました。
稲本さんや建築を担当されている上野さんにもお会いすることが出来ました。
オーダーで住まいにあった家具を作られる住まい手も増えているとのこと。
確かに気に入った家具がひとつあるだけでも、住まいの雰囲気はずいぶん変わります。

そこで先行発売されていたのがこの「MOKURIN」
左から ほお けやき さくら です。
それぞれ微妙に音が違います。
身近においておく、触りたくなるデザインです。

さて何につけようかなあ。

「あたり前の家」ネットワーク 家づくりサミット

6/25に開催された
「あたり前の家」ネットワーク 家づくりサミット に参加してきました。

住まい手の立場にたった家づくりとは何か?
そんな投げかけからスタート。5時間近くのサミットでした。
女将さんお手製のおにぎりも頂きました。
おいしく戴きました。
サミットでお話しされた皆さんもそうですが、
会場に参加されている方はほとんどが地域に根ざして力を発揮されている工務店の方ばかり。
そうそうたるメンバーでした。
皆さん本当に勉強熱心です。
それだけこの業界の将来に危機感を抱いているということでしょう。

こんなつくり手に家づくりをお願いできる家づくり
そんなことがあたり前になる時代が近づいているのかも知れません。

最後の1個は自宅でお茶漬けにして頂きました。

静岡 安部藁にて

久しぶりに静岡で飲みました。
既にこちらに越されて12年。
とある番組に出演して以来、森の木の代弁者ともいわれている建築家です。

現在、22年前にご自身が初めて任された新築住宅のリフォームの仕事をしているとのこと。
たまたま私の自宅から自転車で5分程度の場所です。

「当時の青焼きの図面を見ると様々な記憶がよみがえってくる」
22年前の依頼主、完成した住まい、そしてご自身の仕事ぶりを思い起こしながら、
楽しんで仕事をなされているようでした。
何とも羨ましいお話です。

住まい手とのかかわり・つながりを大切にするつくり手。
そんなつくり手の方たちの仕事にすこしでもお役に立つことが私たちの仕事です。

「ガルバ雨といのカットサンプルを送って欲しい」との要望も頂きました。
次の物件に採用するためかと思いきや
「生徒に見せたいから」

地元の専門学校で仕事の傍ら非常勤講師をされているそうです。
 *講師料の安さにビックリ
実物を見せながら話をする方が生徒の学びも深まるようです。
こんな風にカットサンプルを使って頂けるのは嬉しい話です。
雨のみちについて少しでも関心を持ってくれると良いですね。
都合をつけて授業を見に行きたいと思います。

有意義な時間をありがとうございました。
*天然鮎の塩焼きおいしかったです

やわらかな境界、ゆるやかな繋がり

昨晩大阪入り。
途中下車して浜松の伊礼さんのセミナーに参加させていただきました。
心地よい暮らしについて改めて考える機会になりました。

その際に展示されいた模型の写真。内部も見られるようになっています。大人も子どもも楽しそうに眺めたり、触ったりしていました。

心地よい暮らしを考える良いきっかけになりそうです。