燃え方をデザインする

土曜日はWASSの研究会。
桜設計集団の建築家、安井昇さんのお話を伺いました。

お題は「木造建築における防火技術及び法規の現状と課題」

防火に関する視点として下記の2点がある
 ①燃えない、燃えにくい
 ②燃え抜けない、壊れない

①は材料の着火防止機能、発煙・発熱抑制機能であり、内装制限に関わるもの
②は構造の延焼防止機能、構造性能であり、防耐火構造性能関わるもの

この二つの道筋を混同すると理解がしにくくなるとのこと。

木材の燃え方の特徴は
 ・燃え進みにくい    1分で0.6mmから1mm程度
 ・燃え止まりにくい   墨と同様、芯までゆっくりと燃え進む

この特徴を理解すると、木材現し軒裏仕上げが可能になる
  野地板30mm以上 面戸板45mm以上(45分準耐火構造)

谷中の町家の実例写真も見せていただいたが、軒裏が木材で現しになるとやはりきれいですね。
野地板と面戸板の厚さの問題なので、垂木の太さや本数は変わらずに仕上げることができます。

また学校についても木造化を進めるために、
3階建てや2,000㎡以上などの制限が一部緩和される予定があるようです。

燃え方がデザインできると、建築業界における木材の用途はまだまだ広がりそうです。

“燃え方をデザインする” への2件の返信

  1. SECRET: 0
    PASS:
    木材が燃える・・・工務店や建築家の間では、木造住宅の中であえて語られなかった事実。でも、燃え方を科学する事でその対策も見えてくる。
    安心して木の家に住み続けて頂くために、僕達はしっかり勉強して伝え実践して行こう。

  2. SECRET: 0
    PASS:
    迎川さん
    安井さんのお話なかなか面白かったですよ。
    公演時間100分質疑応答80分(途中休憩10分)。
    話は尽きないようでした。
    区内の学校建築も木材を活用するケースが増えることと思います。
     *これをどこかで雨のみちにつなげないといけないんですが(笑)

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