日曜日、坂井市にある丸岡南中学校を見学してきました。
知識基盤社会における教育のあり方から
ハードとしての学校建築も変わってきている。
その先進的なモデルを視察することが目的。
設計に携わった長澤悟先生や教育関係者も一緒でした。
新たな取り組みを9月から実施する予定の
京都市の私立中学校の先生も参加されていました。
まず感じたのはオープンなスペースが多いこと。こちらは最初に案内された校長室ですが、まさにガラス張りです。
*中にはブラインドもあってケースによっては視線を遮ることも可能になっていました
また教科毎にメディアセンターというスペースが設けられていること。こちらは数学のメディアセンター
オープンなスペースに数学の専門の先生の席があり、
廊下を経た先にある教室が数学を学ぶ部屋になっています。
中学では専科の先生がそれぞれの教室にきて学ぶのが一般的ですが、
この学校では、専科の教室を生徒が廻る形式になっています。(教科センター方式)こちらは理科のメディアセンター
昼休みなどは生徒のたまり場にもなっているそうです。
校長先生の話によると、各教科のメディアセンターに生徒が如何に集まるか
それぞれ知恵を絞っているとのこと。
良い意味での競争原理が働いているようです。
その他、様々な工夫も見られました。ドアまで黒板になっている。(数学の教室)
体育館と見学者の高さの関係が程良い関係に。(1.5m程度の高低差?)
ちなみに直接光を嫌う体育館では、外の下からの光りが入るように設計されています。
雪で覆われた時期は反射光で結構明るいとのこと。
それを見越した光のみち計画になっているそうです。
心地よさそうな居場所もたくさんありました。風のパティオ
130mあるベランダ。
実際には地べたに座っている生徒が多いそうです。外の教室。部活で来ていた子どもたちが寝転がっていました。
鳥のパティオ
ランチルームや図書室に隣接する場所です。学校と運動場の間を流れる水路。
雪解け水が多いためか、豊かな水の流れでした。
様々なつながりやかかわりが感じられる学校。
東京のような狭いところでは難しいのかもしれませんが、
豊かな時間が過ごせる学校だと感じました。
雨のみちをデザインする仕事と何がつながるのかと言われると・・・・
なかなか難しいものがあるのかもしれません。
但し、校長からはこんな話がありました。「このパティオには軒といがありません。
雨の日になると、屋根の谷の部分から雨が勢い良く流れてきます。
それを楽しんでいる子どもたちがいるようです。」
こんなところにヒントがあるのかもしれません。