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素材に関するQ&A

ガルバリウム

ガルバリウム鋼板ってなんですか?
米国のベスレヘムスチール社で開発された鋼板を基材に、アルミニウム55%・亜鉛43.4%・シリコン1.6%のメッキ層を持つ溶融アルミニウム-亜鉛合金鋼板を総じてガルバリウム鋼板といいます。
正式名称を「溶融アルミニウム55%亜鉛合金めっき鋼板」といい、予め塗装されたものを「塗装溶融アルミニウム55%亜鉛合金メッキ鋼板」といいます。
基材である鉄に、アルミニウム55%・亜鉛43.4%・シリコン1.6%のメッキ層が施されています。ガルハリウム鋼板という呼び名は、製造メーカーの商品名になります。
亜鉛鉄板とガルバリウム鋼板との違いはなんですか?
メッキ層部分の「亜鉛」に「アルミニウム」「シリコン」成分が配合されているかいないかの違いです。
亜鉛鉄板に比べて、耐食性を向上させた鋼板です。
ガルバリウム鋼板のどこが良いのですか?
質量比率で55%のアルミニウムと43.4%の亜鉛というバランスの良い合金メッキ層を有しているため、アルミニウムのもつ耐食性と亜鉛のもつ犠牲防食作用の両方の長所をあわせもっています。
溶融亜鉛メッキ鋼板(亜鉛鉄板)より3~6倍の耐久性がありますので「耐久性・耐食性に優れている」「加工しやすい」「さびに強い」といった特徴があります。
JISG3321-2005・溶融55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板及び鋼帯
(日本規格協会 JISハンドブックより抜粋)
1.【適用範囲】
この規格は、約55%アルミニウム、1.6%シリコン、残部亜鉛を標準組成とするめっき浴において、 溶融めっきを行った鋼板及び鋼帯(以下、板及びコイルという。)について規定する。この場合、板には平板のほかJISG3316の形状及び寸法の波板を含む。
2.種類及び記号
(熱延原版を用いた場合)
(熱延原版を用いた場合)
(冷延原板を用いた場合)
(冷延原板を用いた場合)
3.科学成分
(熱延原板を用いた場合) 単位:%
(熱延原板を用いた場合)
備考 C、Mn、P及びSの溶鋼分析値の報告は、受渡当事者間の協定による
(冷延原板を用いた場合) 単位:%
(冷延原板を用いた場合) 単位:%
備考 C、Mn、P及びSの溶鋼分析値の報告は、受渡当事者間の協定による
4.めっきの付着量
両面等厚めっきの最少付着量(両面の合計) 単位 g/㎡(両面)
両面等厚めっきの最少付着量(両面の合計)
注(1) カッコ内は受渡当事者間の協定によって適用することができる
5.化成処理の種類及び記号
化成処理の種類及び記号
ガルバリウム製雨といやガルバリウム製屋根材の耐久性はどのくらいありますか?
雨といや屋根材に使われている塗装ガルバリウム鋼板の耐久性は使用されている塗料(塗膜)の種類により大きく変わってきます。
塗膜の耐食性、耐候性については鋼板メーカーで塗膜保証(10年・15年・20年)を出しているところが多くなっています。
塗膜の劣化の主な原因は、太陽光線に含まれる紫外線による劣化、雨露などの水分、気温、海塩粒子、大気中に含まれる汚染ガスなどであり、これらが複雑に影響して塗膜の劣化が進みます。
耐久性は使用地域の環境、塗料の種類によって大きく左右されることになり、一概に何年とはいえないのが現状です。
素材のお手入れ・メンテンスは必要ですか?
日常的なお手入れは必要ありませんが、塗装面に白亜化(チョーキング、白っぽい粉が手につく)、塗装ふくれが発生したら早めに再塗装することをお勧めします。赤さびまで進行すると再塗装も大変になります。
なお、海岸沿いの建物では雨で流されにくい場所に海塩粒子が堆積することもありますので、定期的に水で洗い流すなどの予防処置が必要です。
点検の目安として、年1回の目視点検、10年程度での総合点検、台風などの自然災害後の点検をお勧めします。
樹脂製の商品と違って特別な取り付け技術が必要ですか?
ガルバリウムだからという特別な取り付け技術は必要ありません。一般的な板金製品取り付け技術がある板金施工店様であればどなたでも取り付け作業を行うことができます。
樹脂製の商品と違い、切断には金属用の工具をご使用ください。切断時に発生した切り屑、鉄粉はもらいさびの原因となりますので十分に取り除いてください。
取り付け金物には、銅、鉛及びそれら合金類の金物は使用しないでください。電食を起こし腐食の原因となります。
やむを得ず異種金属を使用するときは絶縁物を入れるか、片方を塗装するなどの処理をお勧めします。
ガルバリウム鋼板の熱による影響を教えてください。
ガルバリウム鋼板の線膨張係数は銅の「16.8(×10の6乗)」に対してガルバリウムは「11.7(×10の6乗)」という結果がでています。
銅との比較においては、比較的伸び縮みが小さいといえます。
※線膨張係数:温度が1℃変化した際、材料の伸び縮みの大きさのことです
ガルバリウム鋼板って高価格なイメージがありますが・・・
亜鉛鉄板(溶融亜鉛メッキ鋼板)に比べると価格は若干高めになりますが、丈夫で長持ちするといった特徴があります。
長期的な面からみると、コストと寿命のバランスがいい素材といえます。
屋根材や外壁材にガルバリウムを使用した場合、他の素材と比べて建物が暑くありませんか?
ガルバリウム鋼板そのものに断熱効果はありませんので、一般的な鋼板と同様です。
ただし、ガルバリウム鋼板の生地材は熱反射率が高いという性質をもっていますが、塗装ガルバリウム鋼板の場合はその効果はなくなります。
昨今は、遮熱塗料を施した塗装ガルバリウム鋼板もありますので、詳細は素材各メーカーにお問合せください。
塗装の補修はどのように行うのですか?
加工、運搬、施工時のキズなどの部分的な補修のとき(タッチアップ補修)は、ほこり、ゴミなどの付着物を除去し、アクリルラッカーを筆さし、または刷毛塗りなどをすることで対応できます。
退色、塗膜剥離及び、浮きさびなどで広範囲な補修を行うときは、素地調整、下塗り塗装、上塗り塗装と専門的な作業になりますので、塗装業者などにご相談されることをお勧めします。
塗装ガルバリウム鋼板の不燃材認定番号を教えてください。
「NM8697」です。塗装ガルバリウム鋼板の認定番号は(社)日本鉄鋼連盟で取得しており、認定番号としてはメーカーを問わず、この番号になります。

ステンレス

ステンレスって一体どんな素材ですか?
ステンレスは鉄をベースとし、クロムあるいはクロムとニッケルを基本成分として含有する合金鋼です。クロムは大変不思議な物質で、鉄の中にはいると表面に100万分の3mmという薄い膜を作って錆を防ぎます。この膜は大変強く、たとえ壊れてもまわりに酸素があればすぐに再生します。
この新しい鉄は1912年に発明され「錆びて汚れない(Stainless)鋼」と名付けられました。
但し、錆びない素材ではなく、あくまでも錆びにくい素材である事をご認識ください。
ステンレスにはどんな種類があるのですか?
ステンレスといってもたくさんの種類があり、それぞれ特性と用途が異なります。現在、JIS規格(日本工業規格)に規定されているステンレスは68種類です。このほかにステンレスメーカーが独自に開発し、社内規格品として生産しているステンレスもあります。
基本成分によって分類すると、クロム系ステンレスとクロム・ニッケル系ステンレスに大別できます。またこれらを金属組織によって分類することもあります。
クロム系ステンレスは、マルテンサイト組織とフェライト組織の2種類に分類され、クロム・ニッケル系ステンレスの金属組織はオーステナイト組織を示すので、それぞれマルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト系ステンレスと呼ばれています。

(備考)SUSとはステンレス鋼の種類を示す記号でSteel special Use Stainlessの略。

(注1)(注2)0.60%以下含有しても差し支えない。
ステンレスの種類、それぞれの特製を教えてください。
ステンレスはその種類によって特性が異なり、特性にあった使用が大切です。
クロム系ステンレス
クロム系ステンレスには、鉄に約13%のクロムを含有する13クロム系と約18%のクロムを含有する18クロム系ステンレスがあり、いずれも磁性があって磁石につきます。
13クロム系ステンレス
13クロム系ステンレスの金属組織は、一般にマルテンサイト組織を示します。代表的な鋼種はSUS410です。
普通鋼の特性に類似し、焼き入れによって硬化し、また耐食性に劣ります。このため建材としては、現在あまり使われていません。
18クロム系ステンレス
18クロム系ステンレスの金属組織はフェライト組織を示します。代表的な鋼種はSUS430です。
13クロム系より耐食性に優れていますが、18-8系より劣ります。このため外装材としては適当でなく、内装、装飾、調度品などに使われています。
クロム・ニッケル系ステンレス
クロム・ニッケル系ステンレスは、約18%のクロムと約8%のニッケルを含有しています。このため、一般に18-8系ステンレスと呼ばれています。金属組織はオーステナイト組織です。代表的な鋼種はSUS304、SUS316などです。
クロム系ステンレスよりも耐食性はもちろん、機械的性質や溶接性に優れ、外装、内装、厨房設備など広範囲の用途で使用されています。この系統のステンレスは磁性がなく、磁石につきません。しかし、曲げや絞りなどの厳しい冷間加工をほどこした場合、その部分の金属組織が変わり、磁性を帯びる鋼種があります。

(備考)磁性の有無は板の状態。
ステンレスは錆びませんか?
特にクロム・ニッケル系ステンレス(SUS304、SUS316など)の耐食性は抜群で、軟鋼やアルミニウムよりはるかに優れていますが、金のように本質的、または万能的なものではなく、不動態化被膜が破壊されたまま放置された場合や不動態化できない環境(海岸地域など)では錆が発生します。
ステンレスが耐食性に優れ、錆びにくいのは、含有するクロムが酸素と結合して地金の表面に不動態化被膜(酸化被膜)を形成し、表面を保護しているからです。錆にはもらい錆とステンレス自身の腐食による錆がありますが、もらい錆自身はステンレスの腐食ではなく、初期の段階なら比較的簡単に除去でき、元通りの表面状態に戻ります。
ステンレス自身の腐食による錆は、主に塩化物イオンの作用で発生します。例えば、塩分の付着量が多くなった部分は酸素濃度が低下して陽極となり、周辺部分が陰極となって一種の電池状態が形成され、不動態化被膜が破壊されて錆(腐食)が進行してしまいます。
海岸地域の海塩粒子、プールの減菌に使用される液から生成される遊離塩素、温泉地域の硫化ガス、また大気中の汚染物質が多い環境などにおいては錆が発生します。定期的なお手入れはいうまでもありませんが、こうした環境においては塗装による対策や高耐食性ステンレスの採用をお勧めします。
ステンレスの主な表面仕上げを教えて下さい。

(備考)
1.JlS規格とはJapanese Industrial Standard(日本工業規格)の略。
2.AISI規格とはAmerican Iron and Steel Institute(アメリカ鉄鋼協会)規格の略。
ステンレスの汚れや錆の主な原因を教えて下さい。
ステンレスの汚れや錆びの原因は、
・道路工事や建設工事あるいは各種車両の走行の際飛散する土砂、ほこり、鉄粉などが付着したとき
・自動車やバスなどの排気ガス中に含まれる亜硫酸ガスなどの有害成分にさらされたとき
・各種工場、ゴミ焼却場、ビル冷暖房設備などから発生する煤塵や排ガス中の有害成分にさらされたとき
・温泉地帯で発生する腐食性ガスにさらされたとき
・海岸地帯の潮風に含まれる塩分が付着したとき
・タイル洗浄などの清掃薬液が付着したとき
・指紋のあとや手垢による汚れ
・表面保護用粘着フィルムによる汚れ
などがあります。
ステンレスのお手入れ方法を教えて下さい。
(1)異種金属の付着による錆の場合
鉄粉などによる『もらい錆』がまだそれほどひどくない場合は、中性洗剤や石けん水をスポンジや布に含ませ、拭き取るようにすれば容易に除去できます。
その後水拭きを十分に行い、洗剤液が残らないように注意してください。この程度のもらい錆の時点ですぐにクリーニングすれば、お手入れは簡単、かつ効果的であり、清掃費も安く済みます。
この状態で放置しておくと、やがて水酸化鉄、酸化鉄、亜硫酸鉄などの混合物となり、茶褐色のひどい錆状態にかわってきます。こうなると市販のステンレス用清掃薬液か硝酸の15%希釈液などを使用しないときれいに除去できなくなります。
それでもなお、錆が除去できない場合は、ステンレス面を多少傷つけてしまいますが、サンドペーパーやステンレスブラシなどでこすり落とすように研磨します。それから清掃薬液であらためて洗浄します。
(2)排ガス中の有害成分の付着による錆の場合
工場地帯や市街地の交通最の多い立地環境では、ステンレス外装が汚れやすく、また細かく点々とした錆がみられることがあります。これは自動車や冷暖房装置からの排ガスや工場排煙中に含まれている有害成分の影響による場合が多くあります。この場合も、比較的軽い汚れの場合は、中性洗剤や石けん水程度できれいにクリーニングできますが、ひどくなると簡単ではなくなります。
その場合は、前記(1)の場合と同様のお手入れ方法を採用しなければなりません。このような立地環境では、できれば年2~3回の外装の全面的な定期清掃が望まれます。少なくとも年一回の定期清掃が絶対に必要です。
(3)塩分の付着による錆
沿岸地帯などで潮風にまともにさらされるとSUS430はもちろん、SUS304のステンレスでも比較的短期間に赤錆が発生します。しかも他の地域よりも、錆の進行が早まります。
お手入れ方法は(1)の場合と同じになります。海岸地帯でステンレス外装を採用する場合は、SUS304より耐食性にすぐれているSUS316か、塗装ステンレスの採用が望まれます。SUS304のステンレス外装の場合は、できれば年3~4回の定期清掃が望まれます。
(4)清掃薬液の付着による錆
中性洗剤で除去できない場合は、清掃薬液を使用します。
(5)手垢や指紋跡による汚れ
中性洗剤か石けん水できれいに除去できない場合は、有機溶剤(アルコール、ベンジン、アセトンなど)をスポンジか布に含ませて拭き取ります。(ただしカラーステンレスの場合は、水溶性の中性洗剤以外は使用を避けてください。)
この方法で十分でない場合は、ステンレス用清掃薬液を使用します。いずれの場合も、使用後の水拭きを入念に行うことが肝心です。
(6)表面保護用添着フィルムによる汚れ
水溶性の中性洗剤か、アルコールを含ませたスポンジか布で拭き取ります。これで落ちない場合は、シンナーやベンジンを使用します。いずれも、使用後の水拭きを十分に行ってください。
(7)カラーステンレス(塗装ステンレスを含む)の汚れ
カラーステンレス(塗装ステンレスを含む)の場合、塗膜によってステンレス表面が保護されているので、塗膜が破損されないかぎり、錆の発生はありません。しかし、鉄粉や土砂などの付着による表面汚れは避けられません。その場合は、次の点に注意してお手入れを行ってください。
表面についたほこりや鉄粉などはやわらかい布で軽く拭き取るようにする。
指紋や油などは、水溶性の中性洗剤をやわらかい布につけて、軽く拭き取り、その後水拭きし、乾いた布で水気を拭き取る。
金属製ブラシや砂入りの粗い洗剤などは、キズの原因となるので使用は避けてください。
付着した油脂分を除去するためシンナーを使用すると色調を乱すので使用は避けてください。
酸性またはアルカリ性の洗剤(たとえば塩酸、硝酸,タイル洗浄剤、カ性ソーダなど)は変色を起こす場合があるので使用は避けてください。
中性洗剤以外の市販の清掃薬液は原則として使用しないでください。特に錆落とし用の清掃薬液は絶対に使わないでください。もし中性洗剤で落ちない汚れや錆のある場合は、市販の清掃薬液で汚れの一部を試験的に清掃し、表面の色調に異常がないかどうかを確認してから使用してください。
手入れをする上で注意点はありますか?
無塗装ステンレス材の場合
ステンレス建材の汚れ、錆の原因と状態は個々のケースによって変わってきます。それぞれの状況に応じ、最も適切なお手入れ方法を検討してください。汚れ、錆を除去するため、清掃薬液を使用する場合は、あらかじめ局部的に『ためし拭き』をして洗浄効果を確認してください。テストの結果、満足な結果が得られたら、その方法で全面にわたる清掃に着手してください。
また、汚れ、錆の部分だけでなく、できるだけその周辺部も清掃するようにしてください。そうでないとステンレス面の光沢のむらが目立ち、外観上見苦しくなります。清掃薬液の使用後は、必ず十分に水拭きをして、薬液がステンレス面に残らないように注意してください。そのまま放置しておくと錆の原因となります。
なお、清掃薬液によっては手荒れやかぶれを起こすことがあるので、必ずゴム手袋を使用してください。布、ヘチマ、ナイロン製のスポンジ、タワシ、ブラシなどの清掃用具を用いる場合は、必ずステンレスの研磨目にそって平行に手を動かすようにしてください。円を描くようなやり方をすると汚れが落ちにくく、また表面の光沢のラインがくずれ、見苦しくなります。
なお、スチール製の清掃用具はもちろん、目の粗いクレンザーやサンドペーパーなどの使用は、かなりひどい汚れ落としの場合はともかく、通常の場合は絶対に使用しないでください。ステンレス面を傷つけ、鉄粉が付着して錆の原因となるからです。
カラーステンレスの場合
カラーステンレス(自然発色による着色および焼付塗装による着色)は、一般のステンレスに比べて、耐食性、耐候性にすぐれており、また表面の汚れが目立ちません。しかし、鉄粉や塩分などが付着し、長い間放置されたままだと錆の原因となります。
また、ほこりや油脂類が付着するとせっかくのカラーの美しさがそこなわれますので、定期的に手入れを行うことが必要です。表面についたほこりや鉄粉などはやわらかい布で軽く拭き取るようにしてくだい。指紋や油などは、水溶性の中性洗剤をやわらかい布につけて軽く拭き取り、その後水拭きし、乾いた布で水気を拭き取ってください。金属性ブラシや砂入りの粗い洗剤などは、キズの原因となりますので、使用を避けてください。付着した油脂分を除去するためシンナーを使用すると色調を乱しますので、使用を避けてください。酸性またはアルカリ性の洗剤(たとえば塩酸、硝酸、タイル洗浄剤、か性ソーダなど)は変色を起こす場合がありますので使用を避けてください。
中性洗剤以外の市販の清掃薬剤は原則として使用しないでください。特に錆落とし用の清掃薬剤は絶対に使わないでください。もし中性洗剤で落ちない汚れや錆のある場合は、市販の清掃薬剤で汚れの一部を試験的に清掃し、表面の色調に異常がないかどうか確認してから使用するようにしてください。
ステンレスの不燃材認定番号を教えてください。
ステンレスの不燃材認定番号は、各ステンレス材料メーカーで取得しており、それにより番号も変わってきます。
各ステンレス材料メーカーにお問い合わせください。

アルミニウム

アルミニウムの耐食性について教えてください。
基本的にはアルミ建材は陽極酸化皮膜(アルマイト)及び電着塗装で耐食性と意匠を保っています。
表面にキズ等が有ると大気汚染物質等に含まれる塩素イオン等が酸化皮膜を溶かす事が有りますが、素材から溶けだした酸化アルミニウムが孔食(腐食)の入り口を塞ぎ、内部を中性化する性質が有りますので、腐食はやがて止まります。
酸素と結びついて形成される酸化皮膜は繰り返し再生しますので耐食性は高いと言えます。
アルミニウムは不燃材ですか?
アルミニウムは建築基準法 第二条 九 「不燃材料」の国土交通大臣が定めたもの(平成12年5月30日 建設省告示第1400号「不燃材を定める件」)に該当し、不燃材と認められています。
大臣認定番号の取得はありませんが、上位となる法で定められた材料という事になります。
アルミニウムの手入れ方法を教えてください。
一般的には表面を水洗いするか、乾いた布などで拭いてください。
特に施工後、外壁材等のクリーニングに使用される洗浄剤はアルミニウムを腐食させるフッ酸や塩酸等が含まれていますので、付着したときには速やかに水洗いをおこなってください。
アルミニウムの伸縮の対応はどうすべきですか?
アルミニウムの線膨張係数は23.6(10-6/℃)です。一般的に建材に使用される金属(銅板:16.8、SUS304:17.3、鉄:11.7)に比べ伸縮が大きいので、充分考慮して施工をおこなってください。(弊社のビルアルミたてといの接続等は4mmの隙間をあける施工になります。)

銅板は始めは赤橙色に輝いて、美しい光沢を持っていますが、その後はどういう変色をしていくのですか?
銅は昔から別名『あか(赤)』と云われていたように美しい赤橙色の光沢を持っていますが、大気にさらされると直ぐに酸化が始まり、表面に酸化第二銅などの酸化被膜をつくります。
色の変化はこの酸化被膜の成長と共に、赤橙色→褐色→暗褐色→黒褐色・・・という過程を経て、最終的には緑青ができます。
このような変化は銅板がおかれた環境にも左右され、必ずしも同じ過程をたどるわけではありません。特に施工直後の金属光沢からの色の変化は四季を通じて4~9月が最も大きいことが観察されます。
比較的高温多湿の気象条件が色の変化を早めるようです。従って寒冷乾燥地では変化が遅いという傾向があります。
また、緑青が全体的にできるまでの時期も環境や建物形状などの諸条件に左右され、例えば同じ地域や同じ建物の銅屋根でも勾配(屋根の角度)が異なるだけで緑青ができるまでの時期が異なる場合があります。特に雨かかりの有無は緑青生成に大きな影響があります。
銅屋根や雨といに色むらや、変色が起こるのはどうしてでしょうか。
いろいろな原因が考えられますが、建築用銅板の防錆剤についてご紹介いたします。金銀銅と順番に呼ばれるくらいの銅は市場価値としてお客様の手元に届くまでに、独特の赤橙色の金属光沢を保つことが品質的に求められています。
しかし、銅は湿気等が存在すると直ぐに金属光沢を失ってしまいます。そこで出荷から流通している間の変色を防ぐために、生産時にベンゾトリアゾールなどの防錆剤を使っています。この成分がメーカー各社で異なるため変色の差が出ることがあります。これを防ぐためには同一メーカーの銅板を使用した方が良いと考えられます。加工や施工に際して指紋を付けたり、汚したりしても、後々に部分的な変色として現れてきます。
また、保存期間が大きく違うものを一緒に使用した場合に同一メーカーの材料でも変色の速度が異なることがあります。梱包された状態で長期間保存されると僅かずつ表面に緻密な酸化被膜が生成されているのです。この材料をまだ酸化被膜が生成されていない新しい材料と一緒に使うと、緻密な酸化被膜がある材料との変色速度の差が発生して部材同士の変色差として現れます。
原因によっては色の差が無くなるのに数年を要することもありますが、雨が降る毎に差は小さくなり、早いものでは数ヶ月で目立たなくなります。
緑青は有害物質なのでしょうか?
長い間、緑青は有害であるという通説があったため、(社)日本銅センターによって東京大学医学部において過去2回、長期動物実験が行われました。結果、緑青は無害同様の物質であることが確認され、厚生省(現厚生労働省)に報告されました。
これを受けて厚生省では国立衛生研究所などで昭和56年から3年間にわたって研究実験を実施されて、昭和59年8月に「緑青は無害である」ことを発表されています。
但し、この実験では対象が動物であり、微生物や植物に対して影響がないとは言い切れませんので、ご注意ください。
※参考 伸銅品データブック第二版
銅の影響でさかなが死んだという話を聞きましたが、どういうことでしょうか?
銅に限らず金属は水に接すると微量のイオンが溶出します。銅屋根などの場合、雨が降るとppmオーダー(100万分率。1ppm=0.0001%)でイオンが溶出します。イオンの溶出量は、銅の表面の酸化膜が成長するにしたがって減少します。但し、緑青が生成しても非常に微量なイオンは溶出しており、ゼロになることはありません。
銀や銅イオンは高濃度になると水中のプランクトンを死滅させるため、魚の生育環境を維持することは困難になります。また、イオンが魚のエラに吸着してしまうため、エラ呼吸を阻害してしまいます。魚類が致死に至るイオン濃度は、魚種及び魚体の大きさと関係があるようで、鯉の様に魚体が大きいほど耐性があるように見受けられます。従いまして、主に池に流入する水が銅屋根等を通った銅イオンが存在する水のみであり、且つ濃度が高まりやすい小さい池ほど、そこで耐えられる魚種・魚体の大きさが決まってくると推察されます。逆に銅屋根からの水以外にも直接の降雨等があったり、そもそも大量の水を貯えている規模の池であったりと、イオン濃度が薄まる環境では、そこに住める魚種と魚体の大きさの範囲は広くなると考えられます。基本的にはお住まいのお庭にある池などの閉鎖的な流域への銅屋根からの直接の排水はお避け下さい。昭和の時代にはたくさんのお住まいで庭に池を建設された事例が見られました。その際に銅屋根からの直接の水によって観賞魚が亡くなるケースが発生したと聞いております。その体験談が、緑青の有害物質のイメージにもつながった一つの要因ではないかと考えらます。
銅板は不燃材料ですか?
銅板は不燃材です。不燃認定は各メーカー毎に受けています。
弊社の商品(純銅部材)は、不燃認定番号「NM-8591(伸銅品)」です。
銅板の物理的性質を教えてください。
物理的性質といいますと、材料の重さ、力を加えた時の伸びやすさ、電気の通しやすさ、温度による伸縮などをいいます。この性質は竣工後、長年に亘って日光や外気にさらされている屋根に発生するいろいろな現象がどういうものになるかということに関係します。物理的性質を他の代表的なものと比較した表を参照して下さい。
物理的性質表
※比重は水を『1』とした重さです。
※弾性係数は、材料の伸びにくさや、曲がりにくさを表す係数です。
※線膨張係数は、材料の温度が変化したときの伸び縮み量を表します。
※表はながさ100mの材料が1℃上昇したときの伸び量をmm単位で示しています。
※熱伝導率は、熱の伝えやすさを表しています。
※比熱は、材料1gを1℃だけ温度を高めるのに必要な熱量のことです。
銅板の耐薬品性を教えてくたさい。
銅板は水と酸素の存在下で耐食性があります。しかし、我々の身の回りにある物質が水分に溶け込むことで建材の表面では様々な反応が起こります。因みに酸性雨は大気汚染物質の主に硫黄系化学物質が水に溶けて薄い硫酸となり酸性化されます。
例えば海浜地区に於いて、銅板や他の金属が海塩粒子によって異常に腐食しているケースが見られますが、これは風当たりが強い面の特に雨の洗浄効果が無い場所で多く観察されています。同じ地域でも雨の洗浄効果がある場所では異常が出ていません。温泉地域に於いても、硫黄系のガスが直接影響する場所では銅が耐えられないケースがあり、同じエリアでガスの直接の影響が無い場所では異常なく耐えています。一般的に銅は非常に安定した金属のひとつですが、上記のように使用に適さない場合もあります。下の表はいろいろな薬品等に対しての強さを示しています。
※参考 伸銅品データブック第二版
薬品濃度
A:大抵の使用条件に適す
B:耐食性は強い
C:耐食性は認められる
D:適さない