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IntroContentAbout雨のみちデザイン

みせる

 “みせる”は、雨を樋によって地面に導かない手法です。雨の流れ自体が視覚化され空間の意匠となる、まさに自然が創り出すオブジェと言えます。“みせる”は雨樋の基本である横樋・吐水口のみを使用し樋を “表し”雨を“直に流す”手法です。大きく分けて横樋のみをそのまま利用したシンプルかつ軽快なデザインと、雨水が流れ落ちる先の吐水口をデザインしたいわゆる“ガーゴイル”に分けることができます。この章では、2回に分けて、この2つのデザインのディテールについて述べて行きます。

1-1. 横樋
軽快なファサードをつくる宙に延びる横樋

 桂離宮の月波楼には竹の軒樋が設けられています。当時手に入る素材は、木や竹の自然素材でした。その中でも特に竹は節を抜けば筒状になり竪樋の役目を果たし、半割にすれば半円形となり軒樋の役目を果たす優れものの素材です。前面の竹樋は水平に庇からはみ出して空中に飛び延びてとまっています。雨は樋の端部で解放され雨が視覚化されます。軽やかで粋な竹の樋とそこから落ちる雨が美しい。

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大屋根を美しく見せる開放横樋


ピーター・ズントー設計の「グルカン・ハウス」は古い民家を増築リノベーションした住宅です。シンプルに延びる軽快な切り妻屋根が特徴です。この屋根の軽快さを生かす横樋のみのディテールとしています。単純な半丸樋の端部を開放(端部に穴をあけることも考えられます。)することで雨を処理するシンプルなディテールです。樋自体が延びやかで美しいファサードを創り出しています。

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 この2つの事例は 、まさに樋を “表し”雨を“直に流す”美しいディテールです。2つとも住宅レベルの事例ですが、このディテールは公共的な大屋根に利用することで、大屋根自体を美しく見せるとともに水の流れ自体を楽しむことができます。

 下は、観光地に建つギャラリー計画案です。開放横樋と雨水を受ける池の組み合わせです。雨水貯留槽を設け、池の循環に利用します。夏場には貯留した雨を屋根に流し池に落とす雨水循環によるクーリングシステムを採用、建物の熱負荷を低減するとともに、雨水の流れを視覚的に楽しむことが出来ます。

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 さて、次回は1章の後半です。下記ようなラインナップで雨水が流れ落ちる先の吐水口をデザインした「ガーゴイル」について見ていきます。

1-2.ガーゴイル
・メゾン・カレ邸 アルヴァ・アアルト
・上野寛永寺
・インド建築大学 ・インド高等裁判所・サラバイ邸 ル・コルビュジェ
・リヴァ・サン・ヴィターレの住宅 マリオ・ボッタ
・箱根プリンス 村野藤吾
・ふじ幼稚園 手塚貴春、手塚由比



タニタの「スタンダード」半丸などでも、シンプルで軽快なデザインを実現。


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今回、著者の堀さんが取り上げたような「横樋のみをそのまま利用したシンプルかつ軽快なデザイン」は、タニタ製品でも実現が可能です。しかし、既製品をそのまま使用するだけでは難しいので、そのような際は、タニタハウジングウェアが個別案件として対応し、納めの改良や、カスタマイズを提案させていただきます。例えば、右に挙げた「スタンダード半丸」などをベースに考えるのも、ひとつです。

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ご挨拶が遅れました。こんにちは! タニタハウジングウェア代表取締役社長の谷田泰(たにだ・やすし)です。下記リンク先に「スタンダード」をはじめとした製品紹介やカタログがございます。ぜひご覧下さい。また、雨とい、屋根、壁、金属外装など、雨にまつわることであれば、何でも気軽にお問い合わせください!「雨のみちデザイン」の質の向上に、少しでも貢献できたら幸いです。